神道の専門家、戸矢氏の著作。
いつもながら戸矢氏の博覧強記ぶりには舌を巻く。
古今東西の文学、神話に精通し、
古事記がもつ意味を
様々な角度から読み取っていく。

古事記を通して文学、生活、
歴史、神話にいたるまで
その底流を流れる私たちの生活文化
精神構造を「深読み」していく。

トリビア的「へえ×3」満載である。
知的好奇心を十分満たしてくれる。

たとえば、
「むすめ」「むすこ」それと「おむすび」が
同じ語源からつくられていることなど初めて知った。

こうした身近な事例を通して明らかにされること、
それは私たちの日常の生活の中にも
古くからある神話的思想、
そこから生まれてきた文化的コードが
いたるところに仕組まれていることである。
それは、私たちの日常から文学、
または様々な建造物に至るまで
意識的、無意識的に作用している。

私たちの生活は
このような文化的コードが
底流にあってこそ成立する。
それがなければ混とんとした社会になるだろう。

つまり、この「深読み古事記」における
戸矢氏の思考は
日本人の生活文化、精神構造の根底にある
文化的コードを古事記を通して
「深読み」することにあるだろう。

最良の教養書というにふさわしい。

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