受刑者のSくんから2通目の手紙が届いた。
まだ30代前半、満期はまだ先だが、
立ち直りは可能だろう。
そもそもお互い面識もないのに
マザーハウスを通して文通しているのだから
本人はおそらく家族との手紙のやり取りもないのかもしれない。

私のWEB解析士の仕事に興味深々である。
出所後はWEB関連の仕事に従事したいらしい。
どんな勉強をしたらいいのか、
尋ねてきた。

刑務所内でWEB関連の勉強は
机上の書籍でしかできないが
情報処理技術者の資格試験は受験できる。
また、そのための職業訓練もある。

佐賀だと佐賀少年刑務所に天山職業訓練校が併設されている。

ほかにも希望すれば
日商簿記の1級、2級の資格試験も受験できる。

いろんな手立てを講じて
社会復帰のための準備をしておくことが肝要だろう。

将来に希望をもつことは大切だ。
福岡教育大学を出ながら
3回、刑務所に入ったM君がいっていたが
「もう、3回も刑務所に入ると
生きていきたくもないが
死ぬこともできないので
生きているという感じ」になるらしい。

また、中学高校の同級生で
浄土真宗の住職をしているS君もいっていたのだが
彼は教誨師として
佐賀少年刑務所に受刑者に説法をしにいっており、
「満期出所の人は
希望をもっていないんですよね。
刑務所にいた方がよっぽどいいという感じですね」
と話していた。

シンプルに言えば
将来に希望をもって
日々努力する、ことが大切
ということだ。

おそらく希望を持ち続ける勁さというのがあるのだろう。

多くの人が「強さ」を
競争社会で生き抜いていく「強さ」をイメージするだろうが
社会から隔絶され
孤独のうちにいる人においての「強さ」とは
他者との比較の上に成り立つ「強さ」ではなく
希望を持ち続ける「勁さ」である。

満期出所まであと4年ほど。
くじけないで希望を持ち続けてほしい。
その間、支えてあげたい。

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