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特殊学級の先生の講話
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特殊学級の先生の講話
中学生のころ、佐賀ではいわゆる進学校に通っていた。
そこで、当時「特殊学級」といわれていたいわゆる知的障害のある児童の指導をしている先生の講話があった。
はっきりいって、当時、特殊学級など内心小ばかにしていたと思う。
だから、その教師など、落ちこぼれ教師くらいの感覚だったと思う。
しかし、この特殊学級の先生の話をきいて、衝撃を受けた。
と同時に、「あっ、こういう考えもあるのか」と思って今でも鮮明に記憶している。
その先生の話とは・・・
「足し算を教えてます。
そこで電車の車両の絵をもしだして、
『ここに3両の電車があるよね、そして2両つなげたらいくつになる?』と生徒にきいたら
生徒は『ひとつになる』と答えたんです。
3両と2両がつながったら5両なのに、つながったらひとつになると」
その話を聞いて衝撃を受けた。
そうか、3両の車両と2両の車両をつなげたら「ひとつ」になるんだ!!!
でもそうだよね・・・
例えば、液体。
水の一滴、一滴を加えていくと、
量は増えても、外見上はひとつになる。
それも、決して間違っていない。
この人たちの世界観は私たちと異なる。
でも彼らがみている世界は「そうなんだ」と思わせる何かがある。
新鮮であり、衝撃だった。
彼らは、こんな風に世界をみているんだな、というのが、自分の中にある固定概念を打ち壊した。
そう、世界をどのようにみるのか。
ちょっと視点を変えてみるだけで、
思考回路を組みかえてみるだけで、
世界は発見にみちているのかもしれない。