【伊万里「西念寺」~心のシルクロード~】
もう30年ほど前のことになりますが、佐賀新聞紙上で「心のシルクロード」の題名で伊万里「西念寺」の住職、井手さんと「佐賀カトリック教会」のイタリア人神父、アレグリーニ・アレグリーノ神父との往復書簡が連載されていました。
実家の菩提寺でもある伊万里「西念寺」。
その井手住職は東大インド哲学科卒業のインテリ。
お寺を継ぐ息子さんも慶応卒、東大インド哲学科修士課程卒のインテリ一家。
井手住職、名前は恵さん。
東大を目指す受験生が鎬を削る通信教育のZ会で上位に名前が挙がったことから、東大合格後、周囲は才色兼備は「恵ちゃん」が入学したと色めきだったところ、来たのは男子学生の井手住職。
周囲はがっかりしたのだそう・・・・
井手住職は地元では様々なイベントを開催する文化人でもあり、原口議員の心の師でもあります。
地元伊万里ではお寺で文化人の講演やコンサートを催されており、宗教家であり、かつインテリでもある井手住職の面目躍如。
井手住職とアレグリーニ神父の共著である「心のシルクロード」はどういうわけか美智子皇后(現、美智子上皇)の目に留まり、宮内庁を通して、美智子皇后から電話があったそうです。
かなり長い間、電話で話されたらしく、美智子皇后の皇室での生活でとても苦労が多いらしく、「嘆き」のようなものを感じたそうです。
西念寺は浄土真宗。
キリスト教と浄土真宗はともに「救済」を教義としていることもあり、親和性の高い宗教。
私は実家の菩提寺である西念寺にも佐賀カトリック教会にも通ってますので、双方の説法を聞いてます。
還暦を過ぎると、両親も他界し、程度の差こそあれ、自らの死を意識することもあり、このことはすなわち、宗教的視座をもつことと同義であるでしょう。
幸い、私の場合、某施設で、仏教では真言宗、黄檗宗、臨済宗、曹洞宗、浄土宗、浄土真宗、キリスト教ではパブテスト、キリスト教団、カトリック、そのほかは天理教など、イスラム教を除く宗派の説法を聞いています。
共通しているのはやはり「いま、生きている人たちの心の救い」としての宗教です。
宗教の存在意義が希薄になっている現在、「いま、生きている人のための宗教」という観点から、ご自身の菩提寺の僧侶の方の説法を聞いてみるのもいいかもしれません。