【関東大震災の検証と首都直下型地震の津波リスク】

関東大震災の発生日は1923年9月1日。ちょうどお昼時に地震が発生したため、火事が発生し、被害を大きくしました。

関東大震災の震源地は主に内陸部で、2日間にわたって計6回もM7以上の地震が発生しています。

11時58分(神奈川県西部M7.9)
12時01分東京湾北部M7.2)
12時03分(山梨県東部M7.3)
12時48分(東京湾M7.1)
 
翌日
11時46分(千葉県沖M7.6)

18時27分(九十九里沖M7.1)

現代の建造物は耐震構造で建設されているとはいえ、M7クラスの地震が2日間で6回も繰り返されると、倒壊しないとはいえ、内部構造は相当傷んでくるものと考えられます。

そもそも耐震構造とは倒壊しないための構造であって、建造物が傷まない、というわけではありません。

関東地層のプレートをみると、北米プレート、ユーラシアプレート、フィリピン海プレート、太平洋プレートの4つのプレートがぶつかり合う地域であって、これらのプレートに複合的な歪が生じると、巨大なエネルギーが生じることは容易に想像できます。

さて、首都直下型地震のシミュレーション映像をみると、なぜか、津波のシミュレーション映像が出てきません。

しかし、過去の房総沖地震をみてみると、過去3回、津波は発生しているのです。

1656年05月02日(千葉県で津波の記録。)
1605年02月03日(震源については諸説あり、津波による被害の記録多政。)

1677年11月04日(地震の規模はM8.0。抵れは顕著でなかったが沿岸部に大津波が裟来.)

とすれば、将来発生リスクが懸念されている首都直下型地震において津波が発生しないというシミュレーションは必ずしもリスクを織り込んだものとはいえません。

というより、最悪のケースを考えるとM7クラスの地震が連続的に発生し、建造物が傷んだところに津波が襲い掛かる、ということも考えられます。

首都直下型地震については、津波リスクも考えておいた方がいいかもしれません。