【2025年7月、太陽フレア予想と地震リスク】

<2025年7月に発生が予想される大規模太陽フレア>

2025年7月、大規模な太陽フレアが予想されています。

太陽フレアとは太陽表面に溜まった磁気エネルギーが、一気に宇宙空間へと放出される現象です。

昨年、2024年7月14日から16日にかけて、日本列島ではATMの誤作動や決済サービスの不具合、インターネットインフラの通信不良などが生じました。
また、いくつかの通信衛星が墜落しています。

これは太陽フレアの発生によるもので、この時は太陽フレアによる太陽風が地球をかすめただけで、地球を直接襲ったものではありませんでした。

しかし、2025年7月に発生すると予測されている太陽フレアは1859年に発生した大規模太陽フレアに匹敵する規模であることが予想されています。

歴史的に見て、大規模な太陽フレアの発生の原因が太陽の黒点の極大化による、突発的な爆発によるエネルギーの放出として観測された初めての現象が、1859年の「キャリントン・イベント」です。

キャリントン・イベントとは、1859年9月に発生した、記録上最大の太陽フレアとそれに伴う大規模な磁気嵐のことです。英国の天文学者リチャード・キャリントンがこの太陽フレアを初めて観測し、記録したことからこの名で呼ばれています。


<1859年に発生した「キャリントン・イベント」>

1859年に発生した大規模太陽フレア「キャリントン・イベント」。
この時、巨大な太陽風によって赤道付近でオーロラが観測されるという異常事態が発生し、世界中の電信システムが破壊されたそうです。

ある日、突然発電機が発火し、通信機が使えなくなるなどのトラブルが発生したようです。

ただ、当時はまだ電気の使用や通信機器が未発達だったため、世界が大きな混乱に見舞われなかった、といえるでしょうが、さて、では2025年に「キャリントン・イベント」を凌駕する太陽フレアに見舞われた場合、どうなるでしょうか?

 

<2025年7月に予想される太陽フレアによる被害想定>

太陽フレアによって、高エネルギーの電磁波や、高エネルギーの粒子(放射線)、大量のプラズマガスといった様々なものが宇宙空間に放出されます。

特に、太陽の大気にあたるコロナを構成する、電気を帯びたプラズマガスが大量に宇宙へと放出される現象をコロナ質量放出(Coronal mass ejection、CME)と呼ばれています。

太陽嵐に伴うコロナ質量放出(CME)には、電力網を破壊する力があります。

電気に依存した我々の文明はかつてなくこの嵐の影響を受けやすくなっていて、直撃されればモバイル端末から衛星まで、一斉にダウンする可能性があります。

さて、その場合の経済的損失については、米国北部だけが停電する場合でも、それは米国の人口の8%に相当し、米国内での経済的損失は1日あたり62億ドル(約7000億円)、さらに国際的サプライチェーンへの影響で10億ドル(約1100億円)かかるそうです。

被害は通信技術が発展した都市ほど大きいため、東京は世界最大の経済的損失を被るとも言われています。具体的な損失額は、東京だけで3000億円にも及ぶそうです。

<電気のない時代での太陽フレアの影響~大地震発生~>

京都・東羽倉家の日記に記された1770年のオーロラの記録

太陽フレアの観測ができなかった時代、それでも、地質学的、炭素同位体の増加等によって、地球が太陽風の直撃を受けた年代は測定されるそうです。

結論から先に言えば、太陽フレアと地震との相関関係が高いことがわかっています。
太陽フレア直撃後、48時間以内に地震が発生する確率は非常に高まるそうです。
また、黒点の極大期を挟んで25年以内に大きな地震が起きる確率は80%ともいわれています。

科学的な因果関係は明らかではありませんが、太陽風で地球に降り注いだ電磁気エネルギーが、地中深くまで届き、運動エネルギー、熱エネルギーに変換され、プレートの動きに影響を与えることは容易に想像できます。

まず、770年にキャリントン・イベントを上回る太陽フレアの発生がわかっていますが、2年後の天平勝宝2年(772年)に大地震が発生したことが記録されています。

1770年にも大規模な太陽フレアが地球を直撃しました。この時、京都ではオーロラが観測されています。
そして翌1771年、石垣島ではM7.1の大地震が発生し、高さ30m以上の津波が襲っています。

1859年のキャリントン・イベントでは、その前年には 飛越地震 – M7.0 – 7.1が発生し、また、安政の大地震など地震が多発しています。

 

<2025年7月5日4:18の都市伝説>