恋歌を書いてみたかった。
「古今和歌集」以降、
歌の王道は恋歌だ。
かつて、男は愛する女性へ
和紙に恋歌をしたため、
歌を贈った。
そして女性は男からの恋歌に
返歌を贈りかえした。
五・七・五・七・七という
短い文の中に込められた愛する人への想い。
言葉を選び、自らの想いをそこに凝縮していく。
五・七・五・七・七というわずか31文字の中に。
凝縮されているがゆえに
言葉は結晶となる。
そしてその結晶に芳醇なまでの愛情が満ち溢れている。
だからこそ、言葉が輝く。
艶っぽく、
輝くほどに。
恋歌が美しいのは、
それが愛情に満ちた言葉の結晶だからだ。
大人だからこそかける恋歌。
大人の恋歌。
艶やかに
それでもピュアに。
