「乱れ髪」より①

【大人の恋歌】
~「乱れ髪」より①~

やは肌の あつき血汐に ふれも見で
  さびしからずや 道を説く君
  (与謝野晶子)

なんて艶っぽい恋歌。
与謝野晶子が情熱の歌人といわれる所以も
まさしくこういう歌を堂々と詠んで公表したところにある。
ストレートな恋愛感情と性愛の賛美。

与謝野晶子の真骨頂ともいえる歌。


「古今和歌集」より①

君がため 春の野に出でて 若菜摘む
  わが衣手(ころもて)に 雪は降りつつ(光孝天皇)

この歌は古今和歌集の中でも春歌に属してます。
とはいえ、恋歌といってもいいような歌。
百人一首にもある歌で、百人一首の中でも
この歌が好きな人も多い。
光孝天皇は源氏物語の
光源氏のモデルとなったともいわれる人らしい。
時の帝からこのような歌を贈られた女性は幸せだろう。

大人の男のダンディズムを感じさせる歌。