生き抜く知恵

熱帯雨林には300万種の生物がいる。
そのなかのひとつが地中に住むヒアリだ。

ヒアリは洪水のたびに命を脅かされる。
小さな生命に、自然は容赦なく脅威を見せつけるのだ。
生き残るためにはその試練に打ち勝つしかない。

ヒアリは洪水が来ると身を寄せ合い、
水が引くまでいかだのように漂う。
時には数か月も。

生き残る知恵をもたらしたのは
本能か、それとも試行錯誤の結果か。

もしかすると、ヒアリの場合、
波にさらわれた1匹が溺れまいとして
仲間にしがみついたのが始まりなのかもしれない。

どうすべきか知っていても
言葉にはできないとき、
人間ならどうするのだろう。

人間は最強の生物ではない。
一番素早くも賢くもない。
ただ助け合う能力なら
どんな生物にも負けないだろう。

人は協力し合い、
お互いに認め合い、
相手を思いやる。

そうすることで
強くなり、素早くもなり、
賢くもなる。

そして力を得て、
生き抜いていく。

洪水に襲われ、
生きる知恵を得たヒアリのように。

 

写真の花は「ランタナ」
花言葉は「協力」

 

想いをつなぐ

【想いをつなぐ】

初の大西洋横断電信ケーブルは
全長54万キロ以上のワイアーからなり、
4630キロにも渡って
海底を這うようにつくられた。

このケーブルの敷設により、
人は自分のメッセージを
電気インパルスと信号にのせ、
地球の裏側まで届けることが可能となった。

だが、人は想いを伝えるインパルスを
生まれつき備えている。

声を届けたいと願い、
触れ合いを求める。

だから、いつも信号やサインを送り、
また、それらを受け取ろうとする。

自分への便りを探し、
つながりを求め、
メッセージを待っている。

たとえ何も聞こえなくても、
メッセージはどこかにある。

耳を澄ましていれば
大切なメッセージは
きっと聞こえてくるはずだ。

写真の花は「菖蒲」
花言葉は「便り」「伝言」

連鎖をつなぐもの

【連鎖をつなぐもの】

ひとりの力でどれほど世界を変えられるいうのだろう。
僕たちに英雄のような偉大な力があるのだろうか。
でも、何かを起こすたび、必ず変化を起こしているのは確かだ。

行動のすべてが周りに影響を与え、それは波紋のように世界へ広がっていく。
ささやかな親切が連鎖反応を起こし、見知らぬ人を幸せにしたりする。
僕たちの知らないところで、毎日、奇跡は起きている。

あらゆる可能性の中から、人は何かを選択し、行動を起こし、深呼吸をして、また一歩を踏み出す。
連鎖反応を引き起こすのは、そういうすべての瞬間、行動、そして選択。
連鎖をつなぐもの、それは愛だ。