西鉄バスジャック事件、再考

先日、テレビで2000年(平成12年)5月3日に発生した
当時17歳の少年による
西鉄バスジャック事件の再現ドラマが放映された。

初めて知った、少年の事件を起こす以前のことを。
少年は学校でひどいいじめにあっており、大けがをしている。
この件について学校はきちんとした対応をとっていない。
また、学校への恨みを募らせ、
包丁を研いでいたところを母親が心配し
警察に相談したものの、
「事件ではない」ことを理由に母親の相談に対応しなかった。
また少年は、精神科に入院し、事件当日は外出許可をとっているのだ。

つまり事件の兆候はあったのだが周囲の大人がそれにきちんと対応せず、
また心を病んだ少年のケアも不十分だったのだ。

そういえば佐世保の女子高生の同級生殺人事件もまた
事件を起こした少女の病んだ心に気が付き
不安を抱いた精神科医が
児童相談窓口に連絡していた。

ここでも事件の兆候はあったのだ。

こうしてみると
社会はこれらの少年少女の事件の教訓を何も学んでいないことがわかる。

結局、こうした事件の後に起こる議論は
「少年法の改正」と厳罰化である。

しかし、事の本質は
事件の前にみられる兆候に対して
大人がきちんと対応していない、ということである。

社会で議論されることは
厳罰化による犯罪抑止、
ということに重きをなし
それ以前に重要な事件を起こすリスクのある
少年少女へのケアをどうするのか、
という議論が皆無である。

あまりにも偏りすぎる。

私自身は罪を犯した人の社会復帰の第一歩は
心の修復、回復が第一である、という考えに立脚している。
それゆえ、厳罰化による犯罪抑止よりも
心のケアによる、犯罪抑止の方が重要と考えます。

一見、狂気とも思えるような事件も
その兆候はあったのである。
そこに気が付き、心のケアを施していれば
上記2事件はなかったかもしれない。

そしてこれからは社会もまた
心のケアによる犯罪抑止に視点を置くべきだと思う。

【元受刑者WさんからTELあり・・・】

【元受刑者WさんからTELあり・・・】
先ほどまで電話でWさんと長電話していた。
Wさん、50代の元受刑者。
Wさんが出所した同じ日に
出所したまだ30代のX君のことを
息子のように気にしていて、
X君を時折食事に誘っていた。

しかしX君、出所後1年間で3回職場を変えたらしい。
そして、窃盗で逮捕。
弁護士からWさんに連絡が入り、
事件を知ったらしい。
Wさん曰く
「辛抱足りねえ、辛抱できない奴はやっぱりだめや」

Wさん、出所後のX君を自宅に招いて、
食事をふるまったり、
弁当をつくってあげたりしていたらしい。
30代なので立ち直ってほしい、
Wさんの切なる思いも水泡に帰した。

Wさん、出所後、CADの資格を取得し、
今は、清掃会社に入社、普通に生活している。
それだけに、Wさんのくやしさが電話で伝わってくる。

WさんはX君を受け入れた。
しかし、WさんのやさしさをX君は裏切った。

単純に、X君が悪い、というわけでなく、
ただ、悲しいのだ。

もう「お前が悪いだろ」的な話でなく、
罪の負のスパイラルから
抜け出してほしい、だけなのだ。

罪を責めることを第三者が責めるのはもうやめてほしい。
そうではなく、
罪から救い出すことが大切なのだ。

それはまた私自身が身をもっていえることでもある。

50代の知識づくり②~経営法務~

法律用語はとかく難しい・・・
漢字4文字以上の用語が満載である。
「遺留分減殺請求」とか「瑕疵担保責任」とか・・・
わからんやろ!といいたくなる

しかし、人生の成り行き上(笑)
私は弁護士の方の知り合いが多い。

弁護士の方のブログを読むと、
その凄まじい筆力に圧倒される。

ただ、なんとなく読んでいるうちに
全文を理解できなくても
法律的文章に抵抗感がなくなってくる。

中小企業の経営を取り巻く法律はともかく多い。
民法、会社法、消費者保護法、製造物責任法、不正競争防止法、
知的財産法(特許法、実用新案法、意匠法、商標法、著作権法)など

私が興味がある分野はやっぱり知的財産法ですね。
実姉が随分古い知的財産法に関するテキストを送ってきて
中身を理解しないまま、なんとなく眺めてたんですが
(読んでいるとはいいがたい)
これからは地方の中小企業もこうした知的財産に関する
法的知識をもつことは重要だと思います。

今はまだ突っ込んだ勉強する余裕はありませんが、
いずれ弁理士が勉強している法律分野も勉強したいですね。