「うつし絵に 口づけをしつつ幾たびか 千代子と呼びてけふも暮しつ」
( 山本五十六)
太平洋戦争のさなか、山本五十六は愛人である河合千代子さんに恋文を送っていた。
上の恋歌はそのひとつである。
当時、山本五十六は57歳。
それでも愛する人に恋歌を贈り
愛する人に「愛している」とストレートに伝える いろっぽさ。
大人の ダンディズムを感じさせる。
気障と思う人もいるかもしれない。
しかし、もし、あなたが死の間際でもいい、
誰かに一言だけ伝えられるとしたら
誰に何を伝えるだろう。
おそらく多くの人が
愛している人に
「愛している」と伝えたいと
願うのではないだろうか。
それが自然な感情である。
大人になればなるほど
そうした自然な感情に素直になれる、
それが何かしら
その人のメンタルないろっぽさを漂わせる。
大人の色気とは
つまるところその人のメンタルな香り、
いろっぽさだと思う。
年齢とともに外形的な容姿は衰えていく
しかし、メンタルな輝きは増していく。
そうした色気のある大人でありたい。