渦からの脱出

1992年、中国からアメリカに向けて
太平洋を航行中の船が
あるコンテナを海に落としてしまった。
中身は2万9000個のゴム製のアヒルで
10か月後最初の一団がアラスカの海岸に流れ着いた。

それ以来、アヒルたちは世界各地で発見された。
ハワイ、南アメリカ、オーストラリア
そして、北極の氷の海。

しかし、そのなかの2000個は
北太平洋還流にのみこまれた。
それは、日本、アラスカ、太平洋岸北西、
アリューシャン列島をめぐる海流の渦だった。

一度、渦にはまると抜け出すことは困難で
ずっと、同じ流れの中を回り続けるしかない。

でも例外はある。

気候の変動や海上の嵐、
鯨の群れなどに出会うと
進路は変わり得る。

迷子になって20年以上たった今でも
アヒルたちは世界中の海岸に漂着し、
渦のなかの数は減り続けている。

脱出は決して不可能ではない。

渦にとらわれて何年経とうと、
陸を目指すことは可能なのだ。

北極星ポラリス

【北極星ポラリス】

赤緯89度15分0.8秒。
現在の北極星ポラリスの位置だ。
空には多くの星が輝いているが、
なかでもポラリスは道しるべとなる星だ。

北半球のどこにいても
人はポラリスを見れば自分の位置がわかる。
道に迷うことはない。

でも、選択を迫られたとき、
壁にぶつかったとき、
心が迷う時がある。

人の心の中では
何が道しるべとなるのだろう。

暗闇でさまよい、


行き先がわからなくなったとき、
人を導くことは何だろう。

それは、きっと人生の中で出会う人々だ。
ポラリスと違って
人がもたらす光は決して曇ることはない。

天球の音楽

【天球の音楽】
半音階は12の音で構成されていて、
音の長さや並べ方によって、
無限の音楽がつむぎだされる。
協和音と不協和音。
すべては、音同士の数学的比率で表現されている。

地球もまた自転しながら、独自の音を発している。
その周波数は7.83ヘルツで時には少し変化するという
音が発せられる原因は謎だが、
一説では、太陽フレアの影響とも
大気中の電気の乱れとも言われている。

でも本当の理由はもっと単純なことかもしれない。
70億人が発する音に
地球は呼応しているだけなのかも。

それぞれのハーモニーで人は音楽を奏でる。
誰とも違う自分だけのメロディーを、
人はみんな持っているのだろう。

それらがハーモニーを奏でるとき
天球の音楽は聴こえてくるのだ。

 

冤罪を考える①

【ReStart For Happy Life】
~冤罪を考える~

保険業界には
「ハインリヒの法則」というのがあります。

この法則は、
1つの重大事故の背景には、
29の軽微な事故があり、
その背景には300の異常が存在するという法則です。

もともと保険の統計的算出を目的に導かれた法則ですね。

さて、この法則を司法にあてはめてみましょう。

冤罪で知られている事件はほとんど
主に「死刑囚」が再審請求で無罪になった、
という内容ですね。

でも、それはマスコミ報道された「冤罪」です。

さて、その「冤罪」について、
「ハインリヒの法則」をあてはめると、
おそらく多くの冤罪があろうことは
想像するに難くない、でしょう。

実際、殺人の冤罪を訴えている方にお会いしました。

殺人事件の冤罪はきつい・・・。

20年の刑期を経て
現在、再審請求していらっしゃいますが、
かなりハードルは高そうです。

さて、冤罪が生まれる背景は
なんでしょうか。

そこに司法の闇があります。
これは弁護士の方ならピンとくることですが・・・

事例をもとに「冤罪が発生する背景について」
少し論考を重ねていきたいと思います。

写真の花は「ゼラニウム」
花言葉は「真実」

悲しみが神の眼目であるなら・・

およそ多くの宗教的解釈では
人間にとっての悲劇は神の計画の眼目であるらしい。

悲劇や悲しみは美徳の鉱脈に通じる洞穴であり、
暗闇とは救済という光の世界にたどり着くまでの坑道であると。

しかし、悲しみにうちひしがれていたとしても
人はその暗い坑道を
孤独のうちに歩み続けなければならない。

そのとき、何が支えになるというのだろう。
何が暗闇を照らすのだろう。

愛と光の光度。
それだけが暗闇を照らす灯だ。

そして、人の本当の強さとは
その光度を絶やさぬことだ。

写真の花は「胡蝶蘭」
花言葉は「幸福が飛んでくる」「純粋な愛」